お腹の張りが続くと、「食べすぎかな」「便秘のせいかも」と思い、つい様子を見てしまう方もいらっしゃるかもしれません。腹部膨満感は、胃や腸の動きの低下や便秘だけでなく、病気が関係していることもあります。この記事では、腹部膨満感の主な原因や考えられる病気、受診の目安などを分かりやすく解説します。
腹部膨満感とは?
腹部膨満感とは、お腹が張っている、ふくらんでいる、苦しい、重たいといった違和感がある状態です。見た目にお腹がふくらんで感じられることもあれば、外見の変化ははっきりしなくても、内側から張っているように感じることもあります。腹部膨満感は珍しい症状ではなく、食後に一時的に起こることもあります。
腹部膨満感の主な原因
ガスがたまって起こる場合
お腹の中にガスが多くたまると、張って苦しい感じが出やすくなります。早食いや食べながらの会話、炭酸飲料の摂りすぎなどで空気を飲み込みやすいと、ガスが増えて膨満感につながることがあります。
便がたまって起こる場合
便が腸の中に長くとどまると、お腹が張って重たい感じが出ることがあります。排便の回数が減っている時や、すっきり出ない状態が続いている時は、便がたまることで膨満感が起こりやすくなります。張りだけでなく、お腹の苦しさや食欲の低下につながることもあるため、便通の変化も一緒に確認したいポイントです。
胃腸の動きの低下
胃や腸の動きが弱くなると、食べた物やガスがうまく流れず、お腹の張りにつながることがあります。食後に苦しさが出やすい、食べる量は多くないのにお腹がいっぱいに感じるといった時は、胃腸の動きが関係していることがあります。
ストレスや自律神経の乱れ
ストレスが続いたり生活リズムが乱れたりすると、胃腸の働きが不安定になり、お腹の張りが起こることがあります。緊張しやすい時や疲れがたまっている時に症状が強くなる場合は、ストレスや自律神経の乱れが影響していることもあります。
女性ホルモンの変化
女性では、月経前後などホルモンバランスが変化する時期に、お腹の張りを感じやすくなることがあります。いつも同じ時期に膨満感が出る、下腹部の重さも気になるといった場合は、ホルモンの影響が関係していることもあります。こうした変化は一時的なこともありますが、張りが強い場合や長く続く場合は、ほかの原因もあわせて確認することが大切です。
腹部膨満感で考えられる病気
便秘
便秘では、排便が滞ることで腸内に便やガスがたまり、腹部膨満感につながることがあります。排便回数が少ない、出てもすっきりしないといった状態が続く時は、便秘が原因でお腹の張りが強くなっていることがあります。慢性的に続く場合は、生活習慣だけでなく、背景に別の病気が関係していないかも確認が必要です。
過敏性腸症候群
過敏性腸症候群は、検査で大きな異常が見つからなくても、腹痛や便通異常、膨満感などが続く病気です。便秘と下痢を繰り返す、ストレスがかかると症状が強くなるといった方では、この病気が関係していることがあります。
機能性ディスペプシア
機能性ディスペプシアでは、胃の粘膜に大きな異常がなくても、胃もたれ、みぞおちの不快感、少し食べただけで満腹になる感じ、膨満感が続くことがあります。食後に張りや不快感が出やすい場合は、胃の働きが関係していることもあります。
逆流性食道炎
逆流性食道炎は、胃酸などが食道に逆流して炎症を起こす病気です。胸やけや酸っぱいものが上がる感じが代表的ですが、人によっては胃の張りや膨満感が気になることもあります。お腹の張りに加えて胸やけやのどの違和感がある場合は、この病気も視野に入れて確認します。
急性胃腸炎
急性胃腸炎では、細菌やウイルスなどの影響で胃腸に炎症が起こり、吐き気、嘔吐、腹痛、下痢とあわせて膨満感が出ることがあります。急にお腹の張りが強くなった時や、発熱や下痢を伴う時は、胃腸炎が関係していることもあります。
腸閉塞
腸閉塞は、腸の内容物がうまく流れなくなることで、お腹の強い張りや腹痛、吐き気、嘔吐などが出る病気です。便やおならが出にくい、急に張りが強くなったといった場合は注意が必要です。
胃がん・大腸がんなどの腫瘍性疾患
腹部膨満感の背景に、胃がんや大腸がん、すい臓の病気などが隠れていることもあります。頻度は高くありませんが、張りが長く続く、食欲が落ちる、体重が減る、便通が急に変わるといった場合は、詳しく確認したい状態です。
子宮筋腫・卵巣腫瘍など婦人科の病気
女性では、子宮筋腫や卵巣腫瘍など婦人科の病気によって、お腹の張りを感じることがあります。下腹部の張りが気になる、月経に関する変化もあるといった場合は、消化器の病気だけでなく婦人科の病気も視野に入れて考えることが大切です。
この症状がある場合は早めの受診を
・強い腹痛がある
・吐き気や嘔吐を伴う
・便やおならが出にくい
・便に血が混じる
・食欲が落ちている
・体重が減ってきた
・お腹の張りが何度も続く
・食事や生活習慣を見直しても改善しない
・便通の変化が続いている
腹部膨満感はよくある症状ですが、続き方やほかの症状によっては、早めに確認したい状態が隠れていることもあります。症状が長引く時や、いつもと違う変化がある時は、我慢せず当院へご相談ください。
腹部膨満感がある場合に当院が行う検査
問診・触診
まずは、いつからお腹の張りがあるのか、食後に強くなるのか、便通の変化があるのか、痛みや吐き気、体重減少を伴うのかなどを詳しくうかがいます。あわせてお腹を触って、張りの強さ、圧痛の有無、気になる部位がないかを確認し、必要な検査を判断していきます。
腹部エコー
腹部エコーは、お腹に超音波を当てて、肝臓、胆のう、すい臓、腎臓など腹部の臓器の状態を確認する検査です。体への負担が比較的少なく、腹部の張りの原因を探る際に役立つことがあります。
胃カメラ検査
胃カメラ検査では、食道・胃・十二指腸の粘膜を直接確認し、炎症や潰瘍、腫瘍などがないかを調べます。胸やけ、胃もたれ、吐き気、みぞおちの不快感を伴う場合には、腹部膨満感の原因確認につながることがあります。当院では、これまで数多くの上部消化管の病気を診てきた経験を活かしながら、丁寧で負担の少ない胃カメラ検査を行っています。
大腸カメラ検査
大腸カメラ検査では、肛門から内視鏡を入れて大腸や小腸の一部を直接観察し、炎症やポリープ、腫瘍などがないかを確認します。便通異常、腹痛、血便、張りが長く続く場合には、大腸の状態を確認したいことがあります。当院では、患者さんの負担をできるだけ抑えられるよう、検査時の工夫はもちろん、快適に検査を受けていただける環境づくりにも配慮しています。
腹部膨満感がある場合に当院が行う治療
薬での治療
腹部膨満感が続く場合は、原因に応じてお薬を使いながら症状の改善を目指します。たとえば、便がたまって張りが出ている場合には便通を整える治療を行い、胃の動きが低下している場合には胃腸の働きを助ける治療を検討します。胸やけや胃もたれを伴う場合、炎症が関係している場合なども、それぞれの状態に合わせて治療内容を調整していきます。
生活習慣の見直し
腹部膨満感は、食事の取り方や生活リズムが影響していることも少なくありません。そのため当院では、お薬による治療だけでなく、生活習慣の見直しもあわせてご案内しています。早食いを避けること、食べる量や時間帯を整えること、便通のリズムを乱しにくい生活を心がけることなどで、張りがやわらぐことがあります。症状が出やすい場面や生活パターンはお一人おひとりで異なるため、当院では無理なく続けやすい方法を一緒に考えていきます。
熊本市で腹部膨満感にお悩みの方は「たむらふみお おなかと内科のクリニック」まで
当院では、症状や経過を丁寧にうかがいながら、お一人おひとりの状態に合わせて必要な検査や治療をご案内しています。問診や診察は基本的に個室で行っておりますので、安心してご相談いただきやすい環境です。
熊本市で腹部膨満感にお悩みの方は、「たむらふみお おなかと内科のクリニック」までご相談ください。WEBまたはお電話にてご予約を承っております。
